中小企業の財務管理の基本と収益改善のポイント ~診断士が伝える重要な視点~

はじめまして。プラスワンマネジメント所長で中小企業診断士のワンです。

この度、中小企業の経営者の皆様や、同じ中小企業診断士の方々との知識の共有のため、

経営に関する実践的な情報をお届けするブログを開設いたしました。

第一回となる今回は、企業経営の要となる財務管理の基本と収益改善のポイントについてお伝えします。

財務管理の重要性

経営環境は日々目まぐるしく変化しています。

特にここ数年は、人件費や原材料費の高騰に社会保険の制度改正など、事業を運営する経営者にとっては気の抜けない状況が続いています。

このような状況下で企業が持続的に成長していくためには、適切な財務管理が不可欠です。

中小企業の経営者の方々からは、よく次のような声を聞きます。

「売上は増えているのに、なぜか利益が出ない」

「資金繰りに常に不安がある」

「決算書を見ても、経営判断に活かせない」

中小企業に限らず、大企業であっても自社の財務状況を完全に把握し最適な企業運営ができる会社は少ないですが、適切な財務管理の仕組みを整えることで、大きく改善できる可能性があります。

財務管理の基本的な考え方

財務管理の本質は、「企業活動の結果を数字で把握し、次の意思決定に活かすこと」です。具体的には、「PL(損益計算書)」「BS(貸借対照表)」「CF(キャッシュフロー計算書)」をもとに以下の3つの視点が重要です。

『PL:収益性の管理』

▼売上と利益の関係を正しく理解し、適切な利益率を確保することです。「そんなこと出来ている!」と思われる方もいるかもしれません。

しかし、「どの商品・サービス・事業がどれだけの利益を生んでおり、そのバランスは最適かどうか」まで把握できている経営者は決して多くありません。

逆に言えば、適切な財務管理による事業運営は他社との差別化につながります。

『BS:安全性の管理』

▼企業の財務健全性を保つことです。自己資本比率や流動比率などが主な指標とされます。

自社のバランスシートを見て、なんとなく「借入が多いかもなぁ」「現預金に比率が低いような気がする」と感じられている方は多いと思います。

その感覚をきちんと見える化することで、事業の健全性を正確に把握し、外部へも正しく発信することができます。

『CF:資金繰りの管理』

▼事業活動に必要な資金を、必要な時に確保できる体制を整えることです。

どんなに赤字の決算で債務超過となっていても、キャッシュ(現金)が回っている限り事業は継続できます。

売上の確保のために、回収条件の厳しい案件ばかり獲得すると、先行する支払いについていけず破綻してしまいます。

3つの視点から財務管理について考えましたが、どれかだけが重要ということはありません。財務全体のバランスを考えて経営することが、事業の成長には求められます。

よくある財務に関する課題

【課題1:財務数値の把握する頻度が少ない】

経営者の方はどれくらいの頻度で自社の財務数値を確認できているでしょうか?年に1回の決算、もしくは銀行借入で試算表を依頼されたタイミングのみという方は少なくないと思います。

もし毎月業況確認ができているとすれば、それは中小企業としてはかなりレベルの高い状態です。

まずは自社の状況を月次できちんと把握できるように、経理担当者を自社で構えるか税理士の先生に作成してもらえるよう相談してみましょう。現状の把握が改善への第一歩です。

【課題2:銀行借入が思うようにできない】

中小企業の資金調達の方法は、

①代表者からの借入

②銀行からの借入

の2パターンがほとんどだと思われます。しかし、代表者が大きな資産を有している企業ばかりではありません。借入をするほとんどの企業が銀行からの借入に依存しています。その銀行からの借入について、厳しい条件を提示された経験の経営者も多いと思います。

銀行審査の基本は決算書ですが、「どこを見て、どのように判断されているのだろう?」と疑問に思われることも多いのではないでしょうか?銀行審査のポイントは改めて記事にしていきますが、まずは担当の銀行営業マンにストレートに聞いてみましょう。すべてを教えてくれるわけではもちろんありませんが、営業マンも取引先にはなるべく融資をしたいというのが心理です。財務上の課題を共有して、改善のヒントにしましょう。

上記の2点ができていない場合は、まず自社の財務と向かい合うために行動してみましょう。一方で上記をクリアできている場合は、次のステップである「より効率的かつ健全な事業運営」のための財務へと進んでいきます。

財務は「何もしなくても、とりあえず”コト”は進んでいく」というのが厄介です。本業の営業活動や従業員の育成など、やるべきことは他にも数多ありますので財務のことは後回しにしがちです。だからこそ、そこに気を配れる経営者は頭一つ抜きんでることができます。

まとめ

  1. 適切な財務管理は、他社との差別化を図る手段の一つである
  2. 財務管理の基本はPL・BS・CFの3つである
  3. まずは「毎月の月次管理を行う体制を作る」「銀行から財務の課題を聞き出す」ことから始める

今回は財務管理の基本的な考え方についてお伝えしました。

財務改善を実践的に進めたい方向けに、より詳細な手順とノウハウをまとめた有料記事も準備中です。ぜひ次回もご覧ください。

経営でお悩みの方は、気軽にご相談ください。私の経験と知識を活かし、皆様の経営課題解決のお手伝いをさせていただきます。

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